レアアースは不足しているのではなく、採掘不足=ドイツメディア
「レアアースは本当にそこまで希少なのか?」米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」はこの質問に対し「採掘する意思がある限り、レアアース恐慌に怯える必要はない」と報じた。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
多くのレアアース元素はそこまで希少ではなく、普遍的に存在している。なかには鉛よりも埋蔵量が多いものさえあるほどだ。ライターの発火石はレアアースからできており、ガス灯は1世紀近くもレアアースが使われている。現在、市場で供給量が減少しているのは経済と環境の影響が大きいのであって、決してレアアースが希少だからではない。独「フランクフルト・アルゲマイネ」新聞は「幸運なことに、世界はレアアース不足ではなく、『採掘不足』なだけなのだ」と楽観視している。
レアアースの埋蔵量は少なくないが拡散している為、採掘が困難でコストも高い。さらに、コストに見合うだけの採掘量が得られる鉱床も限られている。7月、米エネルギー政策アナリストのマーク・ハンフリス氏が国会に提出した世界レアアース分布地図では、各国のレアアース埋蔵量が世界全体に占める割合はそれぞれ、中国が36%、ロシアが19%、アメリカが13%、オーストラリアが5.5%である。
米「ワシントンポスト」紙は、中国がレアアースの採掘を牛耳るのは一時的だと述べている。アメリカはモリブデン鉱山会社を再起動し、マウンテン・パス鉱山の採掘を再開する予定である。1年間の生産量は1万トン以上になるとの見込み、2,3年以内には生産が開始されるだろう。モリブデン鉱山会社は「2012年には、アメリカのレアアース生産量を2万トンに引き上げ、中国の半分の価格で市場の1/6を独占するだろう」と発表した。
オーストラリアもまたレアアースの資源大国であり、モナズ石などのレアアースを多く含む鉱物資源が豊富である。独「ディ・ヴェルト」新聞は「中国の輸出制限が続けば、オーストラリアは数年後には世界の主要なレアアース生産国の一つになるだろう」と報じた。また、レアアース業界で投資を行なっている者のなかには「オーストラリアはレアアースの輸出において、石油でいうサウジアラビア的な存在になるだろう」とまで予測している。
中国が現在、輸出を制限している為、レアアースの価格は上昇しているが、もし中国が突如考えを変えて価格を下げたとしたら、これらの会社は揃って倒産に追い込まれるという危険性が潜んでいるのである。
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